現代町家
遠いむかしに、こんな家に住んでいた、という気持ちになれる家。
けれど古くない。居心地良く、現代的な感覚に溢れる家。
Case plan
郊外の住宅地を想定した比較的大型の現代町家(38坪)です。南向き6×8ベースは田の字型プランで、そこに南北に延びる長いゲヤをつけた構成となっています。ふつうは家を北に寄せて南に大きな庭を置くのですが、
ここではベースを敷地の真ん中に置いて、南と北の両方に庭をつくっています。ただしベースからゲヤを飛び出させてエル型の凹みを
つくり、そこにデッキを置くことで、南と北ふたつの庭に生活を繫いでいるのが、このプランのポイントになります。
Architect Profile
趙 海光(ちょう・うみひこ)
(株)ぷらん・にじゅういち
1948年青森県生まれ。法政大学工学部建築学科卒業。現代型木造住宅の設計と共に、建築雑誌へ論考を多数発表、国産材の開発と普及に努める。著書『高山建築学校伝説』(鹿島出版会)。連載『住宅特集』(在来工法ファイル/2004 05)。