21歳の猫とのこと

犬派か猫派か、と聞かれると、犬も猫もネコ目だよ、と答える猫派の佐塚です。

今日は2-22でにゃんにゃんにゃんの日、ということで、世の中には楽しげな猫コンテンツが溢れているのですが、こちらはあまり楽しげな話ではありません。

実家では物心ついた頃から猫に囲まれて暮らしていました。一人暮らしから、結婚してしばらくの間は、賃貸物件住まいということもあって猫とは縁遠い日々でした。戸建て住宅を建てるときも、猫と一緒に暮らす、ということはほとんど考えませんでした。

ところが、引っ越して数ヶ月もしないうちに、近所で生まれた四つ子の猫を見せてもらって一目惚れ、そのうち二匹を引き取りました。我が家の庭で野良猫が産んだ子猫を引き取り、駅前で鳴いていた子猫を引き取り、と、一番多いときには四匹の猫と暮らしていました。

四つ子の片割れは数年前に亡くなり、我が家で生まれた野良猫の子も、その後に亡くなりました。今は、駅前出身の末っ子と、四つ子の片割れ21歳の二匹と暮らしています。

21歳というと、人間の年齢だと100歳ぐらいに相当するようです。老猫の御多分に洩れず、腎臓が悪くなってだいぶ痩せ、足腰がフラフラしています。耳も数年前から聞こえなくなり、犬歯(猫だけど)も抜けてと、ヨボヨボです。ヨボヨボしながらも冬は日向を探して、そこになんとか辿り着いて昼寝をする姿に、長生きして欲しいなあ、でも苦痛を伴う治療もしたくないな、と答えが出ない日々です。

今朝未明、枕元であまり聞いたことがない音がして目を覚ますと、老猫が開口呼吸をしている音でした。猫は普通は口を閉じて、鼻で呼吸をします。それが口を開けて呼吸をするということは、かなり重篤な状態だそうです。とはいえ、AM3時ごろなので病院に、というわけにもいかず、口の周りを拭いて、寝床の周りを温めてあげて、朝を迎えました。今のところ、落ち着いているようだけど、お別れも現実的に覚悟しなければ、と思いながら、来年の猫の日も一緒に迎えたいな、という期待も持っています。

猫の日なので猫本のおすすめを。

世界初の猫歌人、仁尾智さんと、小泉さよさんの緩やかな猫イラストの猫短歌本。
どのページにも素晴らしい歌と絵があります。どれもいいけれど、あえて一つ紹介。

「実情はさておき窓辺にいる我が家は幸せそうに見えそう」

窓辺にいる猫ってとてもいいですよね。その家も。