読書『住宅営業マンぺこぺこ日記』

佐塚です。

今日は総会の見どころ…ではなくて、読んだ本から。

『交通誘導員ヨレヨレ日記』などの日記シリーズが結構好きだったのだけど、なんと住宅営業の日記が出てしまった(もう結構前だけど)。
しかもペコペコ日記である。そして、ヨレヨレ系と違って著者が老人ではない。こういう業界にいるけれど僕自身は住宅営業の経験はない。さあどんな内容なのか。

主人公は、「タマゴホーム」なる住宅メーカーの営業マンである。万年人手不足で、やる気があればどんな人でも採用される。金に困っている、借金がある、というような人は逃げにくいので大歓迎。

お客はお客で、総合住宅展示場のイベントで配る景品だけを次々にもらうだとか、クレーム電話が日課で晩酌中に毎日電話をしてくる客だとか、現場シートにタマゴホームという名前を出さないでくれだとか、他にもスゴい人たちがたくさん出てくる。

営業マンは歩合なのと、一定期間は最初に当たったお客を占有できるというルールもあって、お互いがライバル、個人事業主のような感じで仕事を教えてくれたり、ということもないというから、なかなかツラい職場ではある。

これを読んで、僕らの仲間は、あるある、と思うのか、ああここまでではなくてよかった、と溜飲を下げるのか。

結局、主人公は職場放棄をして退職してしまう。
そして自らの住宅ローンが返済不能になり、家族も離散する…
というと悲惨な末路のように見えて、その後、会社を立ち上げ、家屋調査やリフォーム業を行っているという。家族も戻ってきた。
ああよかった。

これを持って、タマゴホームが絶対悪、と決めつけるのは早計かもしれないけど、「いい家を地域に残したい」なんて考えている人がこれっぽっちもいないような組織だとすると、やっぱり家を建てるのは、そういう気持ちを持っている工務店であるべきだな、と再認識した。